有機農産物などを規定する制度が1992年にできましたが、1998年まではガイドラインには強制力がなかったため、紛らわしい表示がみられ消費者が混乱。
そこで、1999年にJAS法改正時に「有機JAS規格」が制定されました。
ここから「有機JAS」マークがあるものだけが、「有機(オーガニック)」と表示できるようになったのです。
「有機JASマーク」はどこで誰が生産したものかを調べられる
有機JASマークは上の写真のマークです。有機JASマークは太陽と雲と植物をイメージしています。
よくスーパーなどで見かける方も多いと思います。「有機JAS認定マーク」が付いていると、どこで誰が生産したものかを調べられるようになっています。
- 認定番号:NA-13071601
- 生産工程管理者:滝グループ
- 原産地:奈良県
- 生産者:喜多
上の写真を例に見ると、「有機JASマーク(有機農業認証協会)」から認定番号・生産工程管理者・原産地・生産者がわかります。細かく管理されているので、その他についてもわかるのでしょうね。
有機JASで規定されているもの4つ
有機JASで規定されているものは以下の4つだけです。
- 有機農産物
- 有機畜産物
- 有機加工食品
- 有機飼料
「有機農産物」は上の写真のような、野菜や果物のこと。
「有機畜産物」は有機農産物を資料として与え、野外の放牧などでストレスを与えずに飼育、抗生物質などを与えないで育てた家畜から生産されるものです。例えば有機認定を受けた牛乳(オーガニック牛乳)など。日本ではあまり普及していないようです。
「有機加工食品」は有機農産物や有機畜産物、有機加工食品を原材料として、化学合成された食品添加物や薬剤をしようしない食品です。例えば有機栽培茶や有機人参ジュースなど。
有機JAS認定マークがついていれば、オーガニック保証されたもの。登録認定機関の審査を受けて、認定された食品です。
もしスーパーなどで有機(オーガニック)かどうか迷われた時は「有機JASマーク」をチェックすれば確実です。わかりやすいですね。
「有機JASマーク」表示までの流れ
- 生産農家(製造業者)が登録認定機関(※第三者機関)に申請
- 登録認定機関は書類審査と実地検査により「有機JAS」の認定を行う
- 認定を受けた生産農家(製造業者)は生産・製造品に「有機JAS」マークをつけ、「有機農産物」「有機栽培農産物」「有機○○」「オーガニック○○」などの表示をして市場に出すことが出来る
参考:「ビオ・からだにほんとうにいい暮らし・オーガニック大研究」
「有機野菜とは?特別栽培農産物(無農薬野菜)との違いについて」でも紹介しましたが、有機(オーガニック)と呼べるまではとても大変な行程です。約1%しか有機は存在しないのが、よくわかりますね。
海外の輸入有機食品について
海外から有機食品を輸入する場合は、JAS法と同等の基準を持つ国が、農林水産省令で指定されています。
- アメリカ
- オーストラリア
- アルゼンチン
- ニュージーランド
- スイス
- EU15ヶ国
以上の20か国のものは、日本の登録認定機関から認定を受けた輸入業者が「有機JASマーク」をつけて流通することができます。
上の国以外の場合は、国内と同様の審査で認定を受けた製造業者だけが「有機JASマーク」を付けて日本への輸出が可能になります。上で紹介した「『有機JASマーク』が付くまでの流れ」と同じ審査や検査になります。
一番「有機JASマーク」が付いているのは、ビオマルシェの宅配。私も加入しています。