有機野菜をスーパーで見かけることが増えてきました。しかし、相変わらず価格が高いのが現状です。
確かに有機(オーガニック)と呼べるものには、厳しい基準をクリアして初めて名乗ることができる厳しい基準があり、その分手間暇かけられているだけに、コストがかかるのが現状ではあります。
しかし、現在の日本の現状を見ていると、有機野菜やオーガニック化粧品などの値段が高い理由はそれだけではありません。
現場の声を聞いてみた口コミから、有機(オーガニック)が高い理由がわかったので、そのあたりを書いてみたいと思います。
日本のオーガニックの現状
有機野菜とは、農薬、化学肥料、遺伝子組み換えを使っていない野菜という意味です。
有機という表記が使えるのは「有機JAS認定マーク」がある検査承認を受けたものになっています。
以上の基準を満たして初めて、オーガニックや有機と名乗ることができます。
ただ、この日本の厳しさが逆に輝きのないオーガニックになっているというのが現状なのです。
法律しばりが市場拡大を削いでいる
悪いことをする人がいるから法律があります。それを防ぐためやそれが起こった時のためにルール化するのが法律なのですが、それがこのオーガニックの市場拡大を削いでいるのです。
オーガニックの市場、マルシェが全国各地で開かれるようになりましたが、その場所に農林水産省の下請け期間の役人が、表記についてクレームをつけながらブースを回っているというのです。
確かにオーガニック(有機)と名乗ってはいけないのはありますが、それを見張る法の番人が取り締まっているというのが現状なのです。
有機JAS認定マークには費用がかかる
厳しい基準をクリアし、「有機JAS認定マーク」を得るには、年間10万〜20万円の費用を必要とします。
手間もかかるが、コストもかかっているのがオーガニックなのです。
有機栽培だけでも費用がかかるのに、さらに費用がかかります。小さな農家にはオーガニックと名乗りにくいという現実があるのです。
その結果、大手の認証農家の有機野菜しか流通していないので、当然値段が高くなっているのが現状なのです。
海外輸入が増え、国産が増えない市場
オーガニック認証は国際的な基準になっています。アメリカで認証された有機野菜や有機果物は、あっさりオーガニックの表記が認められています。
なので、毎年海外から輸入オーガニックが増え、国産オーガニックは増えていないのが現状なのです。
野菜や果物は旬が美味しいにもかかわらず、構造的問題があり、消費者には手に入りにくくなっているのです。
オーガニック認証があることで起こること
オーガニック認証があることで以下のようなことが起こっています。より複雑化しているのがわかると思います。
- 農薬を使っているオーガニック
- 農薬を一切使っていないのにオーガニックと名乗れない野菜
法律から振り分けるとこのような事態が起こります。このようなややこしい現状が、日本のオーガニックなのです。
まとめ
私もこのようなことを知った時に、確かにそれは日本的でありえそうだと感じました。消費者はそこまで考えてないので知りません。
高いのはオーガニックだからとか、手間暇かけられているので高いのは当たり前、と思い込んでいました。
それが現実は偽物を排除するために、このような法律やら、ルールやら、行政やらが入り、厳しい審査を作っているのです。消費者に不安を与えないようにしていることなのですが、度が過ぎているのが現状です。
法律を使って厳しくしているが故に、気軽に入っていけない世界がつくられているのが日本のオーガニックです。
消費者としてはより安くオーガニックを手に入れたいので、多くの人がこの現実を知り、改善できる余地があれば、変えていくことが望ましいと思います。